フランス領インドシナ 1ピアストル 大型銀貨 1907年

フランス領インドシナで流通した1ピアストル銀貨は、当時の主要な貿易通貨の一つであり、フランス第三共和政（1870-1940）時代に発行されました。特に中国との貿易において広く使用され、メキシコドルや中国銀元と並ぶ国際的な通貨としての役割を果たしました。 基本情報 •発行国：フランス領インドシナ •発行年：1895-1928年 •額面：1ピアストル（Piastre de Commerce） •材質：銀90%、銅10% •重量：27グラム •直径：39ミリ •厚さ：2.7ミリ 表面（オブバース） フランス共和国の象徴であるマリアンヌ像が、ファスケス（束ねられた棒と斧）を持ち、左向きに座る姿が描かれています。下部には発行年が刻まれ、「REPUBLIQUE FRANÇAISE（フランス共和国）」の文字が周囲を囲みます。このデザインはフランスの彫刻家ジャン＝オーギュスト・バール（Jean-Auguste Barre）によって制作されました。 裏面（リバース） コイン中央に「PIASTRE DE COMMERCE（商業用ピアストル）」の文字が刻まれ、その周囲を月桂樹とオリーブの枝が取り囲んでいます。さらに「INDO-CHINE FRANÇAISE（フランス領インドシナ）」の表記と、銀純度 0.900、重量 27グラムというスペックが刻まれています。 この銀貨は以下の造幣局で製造され、それぞれの刻印が施されています： •パリ造幣局（Monnaie de Paris, フランス） - 鋳造マーク：「A」 •バーミンガム造幣局（Heaton and Sons, イギリス） - 鋳造マーク：「H」 •サンフランシスコ造幣局（United States Mint, アメリカ） - 鋳造マークなし 歴史的背景と影響 この銀貨は、フランスがインドシナ（現在のベトナム、ラオス、カンボジア）を植民地統治していた時代に発行されました。当時、東南アジアや中国では銀本位制が採用されており、ピアストルは広域に渡って国際貿易で利用されました。特に、中国での信用度が高く、清朝の銀元（銀圓）と並ぶ重要な通貨の一つでした。 本物の保証を致します。 写真をご確認の上、ご理解のある方のみのご購入でお願い致します。